2011818()

走行距離:490キロ

出発時間:9:30

到着時間:19:30(時差+1時間)

天候:晴れ時々曇りのち雨

気温:20℃


朝、昨夜と同じ食堂に行くと、同じ女性が目玉焼き見せてくれる。

「これでいい?」

もう、私のことが判ったようだ。(笑)


しかし、ロシア女性に多く感じる、どこか寂しげなのはどういうわけだろう?




出発しようとすると、ホテル関係者?の男性がちょっと待ってくれという。

ジェスチャーでは写真を撮りたいからと。

でも、全然それを始める様子はない。

私が出発しようとすると、あとちょっと、あとちょっとと何度も制止する。


しびれを切らしかけた頃、数名の男女が乗った車がホテルの駐車場に勢いよく到着。

DSC00585DSC00588地元の広告会社か、何かの取材だと言って私の旅程を聞き、撮影をし始めた。




私も将来、このホテルのロビーに写真が飾られているかも。


来た道を戻って幹線道(シベリア横断道路)へ復帰。


気温が次第に温かくなって来た。

完全に南下していることを空気が教えてくれる。

DSC00594長いトレーラーと抜きつ、




DSC00595抜かれつ。

その度に、手を振ってくれる。


 
 

しかし工事が多く、道が悪い。

ハバロフスクからウランウデまでのシベリア横断道路は基本、全面開通がなされたと言ってもいいだろう。

ただし、完全に全てが舗装されているわけでなく、アスファルトの張られていない部分もまだ多い。

ただ、素の悪路というのは全くない状態で、ダートがあっても走るのは困難ではない。

ただ、ハバロフスク付近になると、逆に道路の老朽化が進み、そのための補修工事が多い。

補修というより、大規模な作り直し、と言った所か。 


通行するトラックも多く、舞い上がる土埃が凄い。

マスクを慌ててする。

思えば中国以来だ。


時折、雨も降ってくる。


今日は、長距離の移動なので、きちんと昼食をとっておこう。

長い山道を抜けた後、カフェが見えて来た。
 

カフェというとオシャレなイメージで聞こえはいいが、

シベリアのカフェは、単なる食堂だ。

ただロシア国内は、宿も、食堂も、見た感じ、衛生面はいい方で目を反らしたくなる所は少ない。


時間は13:30くらい。

ランチ時の客が引き、空いた頃だと思い店の前にバイクを停め、カッパを脱いだり準備をしていると、乗用車が3台、駐車場に入って来た。

3家族の団体様で、私より先に店内に入り、オーダーを始めるがえらく時間がかかっている。

小さな子供や老人も一緒だから仕方ない。

小さく、客が少なかった店内が一気に賑わった。

フロア、厨房、それぞれ一人づつで回しいる店は、あっというまにパニック状態。

私がこれからオーダーして食事が出て来るまでどれだけの時間がかかるか判らない。


やめよう。出よう。


いつものように道端で景色を眺めながら、手持ちのものを食べようと、店を出た。

これも何か良い事があるんじゃないかと、思いながら。


バイクに戻ると、幹線道から巨大なホンダのバイク(GWing)が駐車場に入ってきた。

阿吽の呼吸で、お互い近付き、がっちり握手。

話すと地元のライダーだった。

すぐ後からもう一台珍しくハーレーのローライダーがやって来て、二人ツーリングのようだった。

二人とも、厳つく、イカれた感じのバイク野郎だ。


私が世界一周をしていて、これからビロビジャン、そしてハバロフスクを経由することを言うと、携帯を取り出して、

「これ、俺の友達で、ハバロフスクに居る。

 彼に連絡して何でも相談して。

 泊まる所、バイクの整備、何でも大丈夫。英語も出来る。」

と言い、電話番号をくれた。

彼は、シェルゲーと名乗り、ハバロフスクの友人はエディックと言う。


言葉も通じないのに、バイク乗りだというだけで、こんなコミュニケーションあるから、やはり、バイクは辞められない。
56)DSC00597



 


すでに350キロほど走った。

そろそろ何か食べておかないと。


草原地帯の、小さな村に入る脇道へバイクを停めて、ガードレールに腰掛ける。

どこかで買っていおいたリンゴ一つと、スニッカーズと、食パンの塊の4分の1ほどを、一心に食べる。


たまに雷鳴が轟き、不安定な空模様。降るのか雨雲が去るのか・・。

少し離れた幹線道では、デザイン無視、機能重視のロシア製のトラック群が、轟々云いながら走っている。


走行距離、450キロを越えた辺りで突然、ビロビジャンの標識が出た。

一瞬、通り過ぎてしまったがUターンして無事に町に入った。
危ない、危ない。


町に入りホテルを探そうと思ったところで雨が降り出した!

どんどん雨脚が強くなる。


タクシーを停めてホテルに案内してもらう。

僅かな距離だったが、彼の請求は高かった。
150ルーブル。(400円)

まあ、でも小さいが奇麗なホテルに着けて良かったと思い受付へ。


少し待たされたあと、


「満室でダメ」


と言われる。


もう一度タクシーを呼んでもらい、違うホテルへ向かう。

4~5キロ走っただろうか。

この運ちゃんは好意的だった。
50ルーブルで良いよと。

いろんな人がいる。


暗いビルの中にあるホテルの受付に行くと、感情を感じさせない女性が、私のパスポートと国境で受け取った書類を見て、私を泊めることが出来ないと言う。

言葉が通じないので理由が判らないが、とにかくパスポートを返され、一切取り合ってくれない。


何なんだろう?


ビザの滞在期間が過ぎているわけでもないのに・・。

ホテルを追い出される格好に。 


雨天なのもあり、外は暗くなり初めている。

いよいよ、今日はついに、駅の構内かどっかで寝ることになるのかな・・と不安がよぎる。


通りに出るが雨天なのでタクシーが停まってくれない。
と思ったらパトカー発見!

停めて、ホテルを探していると伝えると、大きめのホテルへ連れて行ってくれた。

ここでも断られたら警察署で泊めてもらおう。


フロントに行くと国境で受け取った書類をベースに何か別の書類を作成する必要があるらしい。

外国人であり、私の入国目的では泊まれるホテルはロシアでは限られているということなのかな。

かなり待たされた後、部屋の鍵を渡され、泊まれることになった。

かなりホッした。

大きな荷物を担いで、5階までエレベーターに乗り、長い廊下を運ぶ。

二往復。


ホテル裏のパーキングにバイクを入れ、脇のカフェでそのまま夕食をとる。

部屋に入って荷を解いたのは、もう21:00。


さて、今日は疲れたのでバスタブに浸かってゆっくり・・と思っていると

・・まったくお湯が出ない。


もうー、シベリアの宿、こればっか!(苦笑)






【シベリア宿情報】

国名 ロシア

都市名 ビロビジャン

ホテル名 Boctok

電話 7(4262)26-53-30

住所 Шолом-Алейхема ул., 1

г. Биробиджан

Еврейская а/обл.

料金:1800ルーブル

ネット環境 なし

衛生環境 良好

特徴や感想 お湯がでない。クレジットカード(VISA)可。 玄関脇にATMあり。