2011年3月21日(月) さあ、今日は400キロ以上の移動に加え、国境超えだ。 しかもベナンビザを持ってないため国境で取得するという初体験も待っている。 なので相当早くホテルを出発したいのだがアフリカの暗い道の走行は出来る限り避けたい。 ホテルのチェックアウトを済ませ、バイクに荷物を積み 時間は6:00になるが、空は全く明るくならず、 それどころが月がまだこうこうと出ている。 ここでもホテル関係者達が私を取り囲んでくれているので 「日の出は何時?」と聞くと、 「7:00だよ」と。 あと一時間は待ってられないので、出発することにした。 さすがにナイジェリアの夜道はヤバい! 中央分離帯がある道にも関わらず、逆走の車が来る!(怖) 暗い中をヘッドライトを頼りに走るのだが、 なんとなく少し前の景色がおかしく見えた。 近くまで行くと、道のど真ん中に、土砂が積み上がっていて乗用車二台分サイズの山となっている! 危うく突っ込みかけるところだった。。ふ~。 ありえないことをしてある、これがアフリカ!(笑) もう笑うしかないです。 街を離れかかったところのガソリンスタンドで給油をしている頃、 辺りが白んで来た。 早朝だというのにすでに交通量が多く、先を急ぐ車が クラクションを鳴らしながら私のすぐ脇をすごい勢い抜いて行く。 街の中心地から10キロほど離れると道が高速道路のように変わってきた。 片側二車線で中央分離帯がある作りだ。 朝の霧が一時深くなり、速度を中々上げることが出来ないが、高速道路だから気持ちが楽。 ・・と思って走っていると、目を疑う光景が眼前に。。 この高速道路でも、私が走っている車線を前から逆走してトラック、トレーラーがどんどん走って来る。 なぜ、そうなのか反対車線を見てみると、少々路面が荒れている。 ナイジェリアのドライバーは自分の走りたいところを好きに走るようだ(笑) ポリスストップがあっても、それについては取り締まりも無い。 せっかくの片側二車線なのに、相互通行の道が平行して二本走っているだけになっていて、 意味なし。。(苦笑) そんな状態が定期的に起こる区間を200キロ近く走行した後、やっと逆走車はいなくなった。 気苦労の絶えない運転を続け、幾度となく人に道を訪ねながら やっと国境に辿り着いた。時間はちょうど正午だ。 ナイジェリア側とベナン側でそれぞれ時間がかかる可能性があるので、 先に腹ごしらえをしておくことにする。 国境エリアの手前にあるガソリンスタンドで、コーラを買おうとそこに集まっている人達に聞いてみた 「ここでコーラを買えるかな?」 「ここでは買えないけど、買いに行ってあげようか」 という親切な男性(サムソン)がいた。 コーラが無かったのでスプライトを買って来てくれて彼は私に名刺をくれたぐらいで他には特に何も話さず、 私は手持ちのパンを食べ終わるとそのガソリンスタンドを後にし国境へ! イミグレーションの受付けに行くがすぐにスタンプを押してくれる気配が無く、 数名がそれぞれ私のパスポートをそれぞれのノートに書き写す作業を一人づつゆっくりゆっくり行う。 急いでいることを伝えるみるが、手はいっこうに進まない。 係官が私に、日本を発ってからの今まで来た国名、そしてこれから行こうとしている国を 教えてと言い紙に書いていく。 それが終わると次は別の建物のある警察署長のところへ私を同行させ旅のルートや目的を改めて話させる。 なんだが不思議なことをさせられている感がある。 そこで納得してもらったと思うがまだスタンプを押す気配がなく、 私の英語力が低いせいだが、まだ何かいろいろ訪ねてくるが理解出来ないことが多い。 結局、私のパスポートに入国スタンプがないと思っていたのか、その部分をしっかり見せて伝えてみると スタンプを押す部屋は別の場所といいそこへ行けいうことになった。 今度はスタンプを押す係官がビザの有効期限について問題があると言い始め、なかなかスタンプを押さない。 ここで、 私のビザには全く問題がなく、ビザの有効期限と入国日、そして滞在可能日数について強く説明をするとやっとスタンプを押すことになった。 その後、また最初の受付係官に呼び止められ今度は、賄賂の請求だった。 これについてはさすがに、今、日本の状況を話し、 日本は今、大変な状況で私はその寄付を集めている活動をしているので貴方達も寄付して下さい、 と言うと、もう行っていいとなった。(笑) そんなこんなでパスポートの出国スタンプを一つ押すだけで相当時間を要す。 これからまだカルネ代わりの書類への出国スタンプ、ベナンの国境へ移動してからベナンビザの購入と入国スタンプ、カルネ書類への入国スタンプと作業が続くので結構、時間がかかるなと思っているところに、にこにこして近くに立っている男性、ガソリンスタンドでコーラを買いに行ってくれたサムソンが登場した。 彼はいろいろ手伝うよと国境屋のようなことを言うが雰囲気はまったく違う。 サムスンが次はここだよと連れていってくれたところはベナンの入国イミグレーションだった。 とても不思議なのだが、この国境はナイジェリアとベナンが同一建物の中にある。 普通なら、近くても川を挟んで橋の向こうとこちら、という具合だがここはまったく同じ場所。 まだ、ゲートを通過していないのにベナンのイミグレーションだ。 ただここで有り難かったのはベナンのビザを持っていないならここで買えるよと行ってもらえたこと。 (ビザを「買う」という意識がまた面白い) ちなみに、ベナンのイミグレの係官は女性の警官で英語が私以上に話せなくてフランス語を使う。 サムスンは英語が完璧でフランス語も少々イケル人物だったので全て通訳をしてくれた。 お陰で、ビザも3500セーファー(1800円)で(48時間有効ビザ)を買う事が出来、 入国スタンプもそこで速やかに押してもらうことが出来た。 次にベナンはカルネが必要なのでカルネへの入国スタンプを押してもらいにベナンのカスタム(税関)へ行き、 そこでもカルネの説明とスタンプ押印の依頼を彼が行ってくれ、 彼がすべて無くしてくれた。 彼への御礼として私からすすんで500セーファー(260円)渡しただけで 彼は私にお金の請求ひとつすることが無かった。 また、ナイジェリアでカルネ代わりの書類へのスタンプも確認もないまま出国することになった。 さあ、これで全てフィニッシュ!ということでバイクにまたがり、発進させようとすると ナイジェリアのイミグレーション係官がまた呼び止め、今度はどんなチャリティ活動をしているのだ、その内容と証明をみせろと言い出した。 九州の伊藤まちゃが作ってくれたステッカーを渡しこのウェブサイトを確認するように伝えたことと、 ここでもサムスンが割って入ってくれたお陰で、それで終了となった。 なぜここまで彼らが私に食い下がるのかサムスンに聞いてみると、 あまり言葉(英語)が出来ないのに世界をバイクで、それも一人で旅していることが怪しいみたいと言う(笑) さらには、やはり何かで賄賂を得たかったようだった。 これもお国の事情を物語るものとして私の思い出に残る一日となった。 サムスンとは、ビザの発給を待つ間にお互いの家族の事、ビジネスのことなどについて語りあった。 とっても短い時間だったが別れを惜しみハグをして離れた。彼は国境の内側で私に手を振ってくれた。 しかしなぜ、国境手前のガソリンスタンドで私のために飲み物を買いに行ってくれ、 二度と会うことのない可能性の私を約二時間以上助けてくれたのだろう? 彼の親切にずっと心地よい悩みを持つ事になった。 ベナンの国境を抜け一気にコトヌーを目指す。 コトヌーの街中では結構迷い、何人もの人に道を尋ねてやっとホテルに到着。 ここのホテルもアメックスが探しておいてくれて助かった。 【Novotel Cotonou Orisha 16000円(素泊まり)】 ホテル内にATMもあるので便利。 このベナンからは西アフリカセーファー通貨が始まるのだが、 国境で両替えし忘れたためホテルまで現地通貨を持たない状態で移動するので結構不安だった。 そういえば、来る途中、そんな不安な時に限って有料の橋らしいものが目の前に登場。。 が、バイクは無料だったのでほっとした。 ただここでライフルを持った軍の検問があり所持品検査を受ける。 その先に、道端でココナッツジュースを売っているオバちゃんがいて、 ネイジェリアのお金ナイラでも良いよというので買って飲んだ。 ものスゴイのどが乾いていたのもあって美味しい! 飲み干すと、持っていたナタでココナッツを割り込んで中身の実を削って食べれるようにしてくれた。 500ナイラ(260円)渡すと、ココナツをもう一つどうだと聞いて来る。 もういらないよと言うとおつりを100セーファー(20円)くれた。 高いのか、安いのか。。(笑) コトヌーのホテルの部屋に入り、ベナンでの子供インタビューを現地で請け負ってくれる アクセルさんに連絡すると妹さんと一緒にホテルまで来てくれた。 現地の人と会う時、何故か誰か一緒に連れて来て紹介しくれる。 ベナン人、40歳のアクセルさんとは初対面だったが、日本人の奥さんがいて 日本で暮らしているとのこと。アクセルさんは日本とベナンを行き来しているビジネスマンだった。 また日本の住所が名古屋ということで私の故郷、岐阜と近いこともあり意気投合。 その後、夜の首都コトヌーを車で一回りし案内してくれた。 アクセルさんと明日の打ち合わせをして別れた後、 夕食がまだだったので一人でレストランに行くともう22:30過ぎ。 クローズなのでルームサービスで頼んでくれと言う。 部屋からオーダーをすると20分で来るといったが一向に来ない。 結局、来たのがなんと深夜1:30。。。 ルームサービスで2時間半待ったことは初めて。 あと、食欲が満たされないと人間は相当イライラすることを自分自身、改めてわかってしまった(笑)
おそらく賄賂の請求がある雰囲気だったが
だから「ナタでココ」か?・・そんなはずはないと思うが。。

ランチ用に食パンを用意して出発!
普段、こんなんです。

ホテル玄関

ホテルのスタッフ、皆フレンドリー^^

一応、片側二車線

でも対向車が。
しかも、中央分離帯側にとめて修理をしている。。
だからいわんこっちゃない。。
こんなのが無数ですよ。無数。

国境あであと30キロほどの町


国境でのヘルプマン、サムスン。
彼ももう一度会いたい人だ。

ベナンに入ると石畳風の道になる。
オシャレ。

海岸線にあるコトヌーへ向かう時、
いくつか運河を渡る

ココナッツを割ってくれたオバちゃん

冷やしたらもっと旨いだろうな

数百メートルに渡って売り場があった

コトヌーに近付くにつれてビルが増える


町の風景


ナイジェリアとは多くの人がいろいろなモノを持って行き来する。

アクセルさんの車は日本から自分で輸入したホンダのインスパイア。

夜中の屋台に人が集まるのは日本と同じ

何時まででもひっきりなしに車とバイクタクシーが走っている