2011年3月23日(水)/24日(木)
朝8:30、コトヌーのホテルを出発。トーゴに向かう。
コトヌーの街を抜けるのにえらく時間がかかるな・・と思いながら走る。
海沿いに途切れることなく町が長く繋がっているからだ。
ゆっくり走る車と、道がダートだったり、穴が多いアスファルトのために、
多くの車がペースを上げられず数珠つなぎのままになる。
ここ数日の移動のように平均時速100キロ超えにはならず少々ストレス?
ホテルを出発してから70キロほど走りやっと交通量が減って来た。
突然、素晴らしい景色が見えてきた!
国境の手前のアヘメという町に大きな湖があり、水上に住居がある!
初めて見る風景に驚きと感動を覚え、またそれはとても美しいものだった。
湖面と空の間の集落、
手漕ぎ船のシルエットが水面に映る。
橋の上から写真撮影をする私に対して地元の人が笑いかけてくれる。
撮影を終え走りだすと、国境が見えてきた。
やや緊張しながら国境へ突入。
ベナンのイミグレーション、そしてカスタム、
トーゴのイミグレーション、そしてカスタム。
全ての方が親切で、流れるように作業を進めてくれ、まったくストレスがなくあっという間に終わった(嬉)
トーゴの国境でビザを取得(購入)。
【トーゴビザ:7日間シングル。10000セーファー=1700円のみ】
写真、パスポートコピーなど全く不要。
また窓口でアドバイスをくれる人、次の窓口へ案内してくれる人、全ての人が誰もお金を要求してくることはない。
快適な国境越えだった。
「Good bye Benin、Hello! Togo!!」
国境を後にし走り出すとすぐ海岸線になった。
日本で言えば、湘南海岸134号線といった感じでとっても気持ちいい。
アメックスで予約済みのホテルに向かい、海岸線に建っていたのですぐに判った。
【ホテルアイビス 84ユーロ約9500円 素泊まり/TV/お湯シャワー/エアコン】
部屋に入ると窓から大西洋が一望出来て超気持ちがイイ!
荷物を解き、時計に目をやると13:00過ぎ。
今日は、この西アフリカエリア唯一のまとも?(ハイレベル)なバイクショップ
「トニートーゴ」に行くことになっている。
事前に前後のタイヤの予約してあった。
トニートーゴに行く前にパンをかじりホテルを出発。
場所はホテルのスタッフが知っていたので助かった。
地元でも有名な店のようだ。
「トニートーゴ」につくとの店のロゴの入ったTシャツを来た従業員がいるがバイク部門ではない仕事の人達らしく、バイクのことは判らないようだ。
福岡に済む私の友人で英語の先生だったグレッグが、この店に私のリクエストを電話でしてくれていて、その担当者のマイケルさんだったのでその名前を告げると、14:00になったら来るという。
私の腕時計ではすでに14:00だったので
「じゃあ、もう来るね」ということで店の敷地内で待つ事にした。
・・しかし、中々来ない。
前日、就寝時間が遅かったのでうとうとし寝てしまった。
海の風、と音が気持ちいい。
目が覚め、時計を見るともう15:30に近い。
「あのー、マイケルさんはまだかな?」と従業員にいうと、
「うーん、ちょっと遅れているね。でももう14:30だから来るでしょう」という。
「14:30?」いや、いやもう15:30でしょうと思いながら、
彼が自分の腕時計を指差し私に見せる。彼の時計は14:30。
ひょっとして..そう、ベナンとここのトーゴは一時間の時差があったのだ!
アフリカに来て国境で時刻を変えることがあるのは前にも経験していたがすっかり忘れていた。
また日本との時差が開いた。
そうこうしているうちにマイケルさんがバイクに乗ってやってきた。
とても歓迎してくれ建物の2階へ案内してくれる。
そこは完全にバイクショップになっていた。
トニーさんはレースで活躍した人で沢山のトロフィーやレース車両が展示されている。
私から依頼してあったタイヤも用意してくれていた。
私が依頼したメンテナンスの内容を紙に書いてマイケルさんが確認すると、
今日ではなく明日、朝一から作業を始めようということになった。
そのままバイクに乗りまたホテルまで戻る最中、町中を見てみたいと思い、
市街地へ入って行くと沢山の人が声をかけてくる。いろいろモノを売り込みに来る。
そんな中、ファンミルクという移動式アイスクリーム屋さんがやってきた。
ツイッターで情報をくれた方がいて美味しいというので初トライ!
150セーファー(約30円)で、結構、美味しい^^!
これは確か、カメルーンか、ナイジェリアあたりから見るようになってきてたと思う
バイクで移動しながら町中を撮影していると、
ライフルをぶら下げたジェンダメリー(憲兵)?が
急に走り寄って来て、
「今、ここで撮影したな!何してる!」
とえらい剣幕で言い始める。
カメラを出して撮影データを消去しろと言いたげな雰囲気だった。
私はツーリスト(旅行者)だと言っていると、憲兵の上官らしき人が
「もういいよ」というようなことを言い終了。
トーゴに入っても、相変わらず西アフリカのきな臭い感じはまだ続いている。
言動には十分に注意しないと。。
ホテルに戻りルーティン作業をするが時差の関係で時間が「得」したのと、
まだ日が高いこともあり目の前の海まで行くことにした。
「高温多湿」の気候のトーゴは浜辺でもカラッと乾燥して気持ちいいという感ではない。
でも、海岸線は本当に美しく、夕日のコントラスト、打ち寄せる波、
誰もがゆっくりと時間を過ごす浜辺は快適そのもの。
部屋に戻りシャワーを浴び、
夕食は久しぶりにまともなホテルのレストランで。
レストランはプールサイドにあり気持ちがいい。
すでに空は真っ暗になっているがプールサイドの灯りで数人が泳いでいる。
アフリカの夜空は星が沢山見えてとても奇麗だ。
食後、ラウンジでコーヒーと、アイスクリームを頼むと、
アイスクリームでなく、生クリームを冷やしたものが出て来た。
気持ちはとても判る(笑)
【画像】
コトヌー〜トーゴ国境近くのアヘメ湖
初めて見る水上集落に感動。
学校のような施設も水上にある
海岸線が最高に気持ちいい
ナビが海沿いであることを示している
ロメ市街地を少し超えるともうガーナの国境の標識が出て来た!
ロメの中心地方面への道
街中でおやつ?軽食を売る屋台が出る。
パンに甘いクリームを塗って売っている。
これですよ、これ!(笑)
ファンミルク(アイス)!!
どこかをかじって穴を空け、チューチュー吸うんです。
ホテルの部屋から大西洋が一望!
カラフルなトカゲが挨拶をしてきた?!
ホテル外観
ホテル前の浜辺とを挟む街道
夕食はビーフ、チキン、羊の串プレートとライス。
翌早朝、窓から地引き網を引く人達が見えた
落ち着いた雰囲気の浜辺
声をかけてくれたアーティスト、アナン
砂と貝殻のオブジェ
静かに波がくだける
穏やかな大西洋
自称、コートジボアール大統領の甥、ペベル。
亡命?逃走中だとか。。
遠くに壊れた巨大な橋が見える。
ロメ海岸を代表する存在
第二次世界大戦中にドイツ軍が作った物だとアナンが教えてくれた
上ってみた
結構な高さなのでチョイ、足がすくむ。。
もう一つ、小さな橋があったようだ
浜に打ち上げられたままの小舟
ここまでの旅をふと振り返る時間となった
その昔、奴隷の輸出場として知られた海岸も今は静かな地元の憩いの浜辺となっている。
<整備記録:於 バイクショップ「トニートーゴ」>
(走行距離:19200Km)
オイル交換/Fタイヤ交換/エアクリーナー交換/エンジンプラグ交換/パニアケース修正/タンクハンガー脱落ボルト装着/タンクステー位置変更(切断、溶接)/リアサスプリロードハンドル固着修理
見つけた!ミッシェル(マイケル)さんを待っている時にフェラーリを発見。
間違いなくトニーさん(社長)のものだろう
西アフリカでフェラーリは凄い。。
従業員の方々の宗教の儀式。
13:00過ぎに始まった。
トニーさんの会社は、巨大トラック、MAN(エムエーエヌ)の販売、修理から始まったそう。
私のバイクの整備が始まった!
大分、汚れていたエアクリーナー。
動物が入ってなくてよかった(笑)
メカニックのディジェさん。
スイス人。でモトクロスライダーでもある。
こんなに山が残っているのにフロントタイヤはあきらめて交換しました。
さすがにスペアタイヤ二本積みは辞めとく。。
同じ敷地内で整備されていた巨大トラックのエンジンピストン。
大サイズのペットボトルより太い!!
新しく作っているビル。
トニーさん、儲かってまんな〜(笑)
私にとっては垂液モノの整備工場部屋がいくつもある。
私はこんなのが欲しいのです!(笑)
アフリカ唯一の国際レーシングチームでしょうか。
へこんだパニアケースの修理はトラック部門の方がやってくれました
KTM車両が並ぶショールーム。
つい最近、正規でHONDAも取り扱いだしたそうです。
二週間前に日本からホンダの社員が来て整備トレーニングを受けたと言っておりました。
パリダカールラリーに出場したときのカウル。
KTMファクトリーチームの模型(パリダカ仕様)
トニーさんのラリー走行シーン
所狭しと活躍時の写真が並ぶ
「チームトニートーゴ」のパリダカスタッフシャツ。
近い将来、私の自分のチームでパリダカに出場したいと思っているので今回の訪問は大変刺激的で勉強にもなった。