2011年9月18日(日)/18.Sep.2011
走行距離:290キロ
出発時間:9:45
到着時間:17:00
天候:雨時々曇り
気温:17℃
さあ、ついに10日以上も滞在してしまったバンクーバー/カナダを離れいよいよUSA(48カ国目)へ入ります。
向かうはシアトルです。
カナダとUSAはGPSにマップソースが入っているのでナビゲーション通りの道でシアトルへ向かう。
バンクーバーの町からハイウェイに乗り40分ほど走るとUS.Border(アメリカ国境)との標識がいくつか見えてくる。
ただ、高速道路上にある国境と、高速を下りて行く国境のサインが数回出て来るのが気になるがナビ通りそのまま高速上を行く。
すると、WELCOME USAと出て、カナダ出国のオフィスがないままUSAに入ってしまった。
そして出てきたゲートはUSAの入国審査だ。
ずらーっと車の列が並んでいるが今までの国境同様、バイクは脇を抜いて行き先頭まで行って入れてもらう。
そのまま並んでいたら、1時間以上待つだろう。
かなり近代的な作りで、スマートに通過出来る・・ハズ。。
が、私の場合は、韓国から飛行機でバイクを空輸していて、カルネ(車両一時輸出入証明書)を利用しているため、それに出国スタンプをカナダ側の国境でもらう必要がある。
そして「USAではカルネは不要」と聞いている。
特に今回、カルネの有効期限(発行から一年)が今月で切れるので次に必要となるオセアニアの国に渡る前に日本に返送して更新されたカルネを再び手にしないといけない。
そのためカナダの出国スタンプをゲット出来たらUSA入国後、すぐに日本に送ることになっている。
ゲートでそれを申し出ると、隣にあるビルの窓口に案内される。
そこには多くの人が列をなし、まるで空港のイミグレ(入国審査)状態。
人によって理由は異なるが、この高速道路上のゲートをそのまま通過出来ない人がこのイミグレで別に審査を受けてから通過するようになっているようだ。
自転車や、徒歩で越境する人、カナダとUSA以外の国籍者もここで審査を受けてる。
この列で1時間ほど並んでやっと私の番。
<以下、カルネに関する件の細かいやりとりを記載していますので、この情報を必要とされる方はお読みください。
興味の無い方は長いので飛ばしちゃって下さいね^^;>
窓口担当者はカルネについて判らないこともあり、日本語が話せる別の女性担当者が出てきた。
ちなみに、USAのイミグレ係官はポリスマンでもあるのか女性も含め全員、腰に拳銃、警棒等を挿している。
判ったのは、このゲートはすでにUSAの国境であり、私が必要とするカルネのハンコはカナダ国境のカスタム(税関オフィス)へ行かねばならない。
そのためにもう一度、カナダに戻る必要がある。
ここで困ったのは、この女性係官が、カルネがUSAでも必要だと主張する。
USAの入国の際にもカルネに入国スタンプを押し、私の場合メキシコに抜ける訳だがそこでも出国スタンプが必要だと言い出した。
USAはカルネ加盟国でないはずで、私の知人含め皆、カルネ通関はしていない、というと、そんなことはない、絶対に必要、と言う。
特にこんな高額なバイクの場合は必要なんだ、と言う。
しかしUSAでもカルネを使うことになると出国の来月まで所持していなければならず、更新のための日本とのやりとりが出来なくなってしまう。
重要書類なので国際宅急便の信頼性の観点からUSA滞在中に行いたい。
カルネの仕組みを深く理解していないのもあるが、なんとく判ることは、今までの他の国でもそうだったように、カルネの存在(所有していること)を知らせてしまうと国境係官はカルネに押印したがるが、それがない場合は、そのまま通過出来るか、必要な国の場合、自国で発行する「一時輸入許可証」を作成して通過するというやり方になる。
結局この国境で2時間ほど費やし、カナダ側へ戻る。
また長く車が並んでいる所を抜かして先頭へ入れてもらうとカナダ側ゲートの係官に注意された。
国によって慣習が全然違う。
そこから2マイル(3キロちょっと)ほど走り、再度、ハイウェイでない別の国境オフィスへ行く。
ここには確かにカスタムのビルがある。
入るもがらーんとしていて、誰もいない。
覗くと奥で係官がだべっている。
何度か呼んでやっと二名の女性係官が出てきた。
カルネに出国のハンコが欲しいというと、
「Why?」
は? ホワイ、と言われても・・。(笑)
What's why?・・という感じだけど、世界をバイクで旅しているから、というと納得してくれたようで、バンバン!とそんな力一杯、押さなくてもいうくらいの勢いで押してくれた。(笑)
とりあえず一安心。
あとはUSA国境でカルネなしで入国出来ることを願う。
そしてハイウェイと同じようなゲートがあり、そこへ行くと外国人が乗るバイクであること、USAやカナダのナンバープレートでないこと、などが理由で隣のビルで再び、入国審査を受けることになる。
列で15分ほどまって私の番。
窓口の担当者は40〜50代の韓国系アメリカ人女性だ。
同じアジア人なので優しいかと期待していたら大外れ!
こんなに厳しいのか、いじめ?日本人キライ?俺、なんかした?・・というくらいあれやこれや聞かれここだけで30分以上かかった。
私のパスポートに尋常でない国数のスタンプがあること、長く旅をしていること、特にかなりの回数、USA(本土とハワイ)を訪れていること、英語が満足に話せない事(苦笑)、一人で居る事、等々のことからえらく疑惑が持たれ、質問攻めに。
それも同じ事を何度も何度も聞く。
まさに警察の取り調べと同じ!(←された事あるんか?)
本当の旅の目的はなんだ?
どうしてそんなにUSAに来てる?
旅してる間、家族はどうやって生活してる?
奥さんと最近、いつ連絡をとった?
収入は?
家族にいくらお金を残して旅に出た?
貯金はいくらある?
カードの限度額は?
本当は荷物にどんな商品を持っている?
・・等々、一般の質問に加え以上のことを聞いて来る。
最初は落ち着いて、穏やかに受け答えしていたがあまりにも延々と同じ事を、そして失礼なことまで踏み込んで来くるので珍しくキレて
「あなた、失礼だぞ!!」
と言うも伝わらなかった。(笑)
しかし怒ると、相手も引いて、
「はい、あそこの窓口で$6払ったらもういい」
となり、無事釈放、じゃなくて開放。
カルネについても何も言われないまま、ついに入国!
ほーっ!
「Goodbye CANADA, Hello!! USA...」
いつになく声が小さい。(笑)
いやー、疲れた・・。
ある意味こんなに疲れた国境は初めてだ。
「自由の国、アメリカ」を甘く見てましたかねー。
国境を越えたところで時間を見るともう14:00近い。
さてここから200キロ以上先にあるシアトルのホテルを目指す。
途中、ハイウェイ脇のガソリンスタンドのパーキングで手持ちのパンとバナナを食べただけ。
途中、見事なシアトルの街が見えてきた!
超高層ビルが林立しているダウンタウンとシアトルのランドマークのスカイニードルがそびえ立っている!
・・が、常に慢性的に雨が降っていたため何も撮影出来ず。
やっとホテルに到着=。
ダウンタウンは値段が高いので空港近くの宿にした。
お腹も減ったしすぐに食事にしたいと思ったら、今日は日曜なのでホテル内のレストランはやってないと言われ、車で行かないと食べるところはないという。
近くにコンビニさえない。
ホテルに到着したすぐ後、強く雨が降り出したのでバイクで出かけたくない。
バンクーバーで買ってあったカップラーメンがあったので助かった!
しかし疲れた身体にカップ麺はさすがに寂しいなー。